この記事では、カネボウ化粧品のヴィンテージコンパクトについて記載しています。
カネボウ化粧品のヴィンテージコンパクト
手持ちのものが種類少なくてすみませんが、紹介します。
ルミナスコンパクト
昭和41年(1966年)ベルの会記念品。
コンパクトって言っても超でっかいな!と思っていたんですが、海外で「carry-all」と呼ばれるものに近いですね。
ハンドルがついていて、メイク道具や小物を入れて、かさばらずに持ち歩けるもの。
中蓋があって、丸型レフィルが入れられます。横にはリップが入りそうな窪みが。
ロイヤルフラワーコレクションのレフィルを入れて隙間があきます。
マルセルワンダースのレフィルはなんとか入りますが、厚みがあるため中蓋が閉まらないようでした。
ベルミュージアム開館記念コンパクト
カネボウが研究目的で収蔵している「世界のアンティークコンパクトコレクション」は1074点もあるそうで、これらの収蔵品をカネボウが実際に展示していた「ベルミュージアム」という博物館が過去に存在しました。その開館記念で作られたスーツケース型のコンパクトがこちら。限定生産の非売品で、当選した方だけが手に入れられたようです。
1930年代にアメリカでトラベルブームに乗り作られたものの復刻版で、中はカネボウのレフィルが入るようになっています。
ケイト、コフレドール 、ルナソル 、メディア、SUQQUなどのレフィルがぴったり入ります!
パフはコンパクトには入れられないため、同封のスポンジ用ケースに入れて使うようにと説明書きがありました。
カネボウ化粧品 ベルの会
カネボウ化粧品の愛用者組織は、最初「クイーン会」という名称でしたが、昭和38年度から「ベルの会」に改称され、購入金額に応じてもらえたクーポン券は点数制に切り替えられました。この点数を集めると記念品が受け取れるものでした。
男性愛用者の拡大を狙って男性用の記念品が用意されている年もあったようです。
昭和49年からは制度の内容が改訂され、一年に一度ではなく、好きなタイミングで持ち点を記念品に変えられることになりました。持ち点の中では自由選択制で、コレクションラインは全て3万円ランクに設定されました。会員証の買い上げ記録欄からシール制に移行し、繰越も可能となりました。
カネボウ化粧品の歴史
業界や世の中のことを全然知らない私はカネボウ(鐘紡)とCMで見かけていたカネカ(鐘淵)は関係があると知らなかったのですが、実は鐘淵が鐘紡になったり鐘紡の化粧品事業が鐘淵に移管されたり、鐘紡に統合を検討されたりと複雑な変遷があるのでした。
一部、前後しますが年表にしてみます。情報元は、「大手化粧品メーカーの経営史的研究」(井田泰人著)です。
1887年、カネボウの前身、東京綿商社が創立された。
1888年に有限責任鐘淵紡績会社に、1893年に鐘淵紡績株式会社に、1944年に鐘淵実業株式会社と合併して鐘淵工業株式会社に、1946年に鐘淵紡績株式会社に、
1971年に鐘紡株式会社に、2001年にカネボウ株式会社に商号変更。
別の会社として、1949年に鐘淵科学工業株式会社が発足されており、そこに化粧品事業も移管。
1961年に鐘淵紡績の子会社、カネボウ化粧品株式会社が設立され、鐘淵科学工業の化粧品事業を移管。
1962年にカネボウ化粧品株式会社を鐘淵紡績本体に合併。
2004年にカネボウは化粧品事業を株式会社カネボウ化粧品(カネボウ・ブティック(株)を社名変更したもの)に営業譲渡。
2006年にカネボウ化粧品は花王の傘下に入り、カネボウ本体と関係がなくなる。
2007年カネボウ本体解散。
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